たけのこ

 たけのこの季節です。そりゃ年中、水煮というものなら売ってるわけですが、今ならせっかくだから皮つき泥つきを買ってきておうちで茹でよう。
 ということで八百屋さんに行ってみます。たけのこが山盛りになってます。
 最近の野菜はたいてい、かなり大きさや形が揃っていて、無造作にどれを掴んでレジに持っていっても損得などほとんどないようなことになってきていますが、たけのこはちょっと違う。大きいの、小さいの、とりどりに山盛りになっているでしょう? 大きさにバラつきのある野菜はたいてい「100g××円」で売っているものですが、たけのこは違う。大きくても小さくても一律どれでもよりどりみどり「1本×××円」です。
 あなたは選ばなくてはなりません。たけのこの山の中から、あなたのたけのこを選ばなくちゃならないんです。大きくて重いのを? いいえ、なるべく小さいのを。大きくて重いほうが得したような気になるかもしれませんが、ぐっとこらえてなるべくなるべく小さいのを選ぶのです。たけのこは大きければ大きいほど硬く、ならば大きくて硬いのを買って帰って硬い分じっくり茹でよう戦術を処しても、なぜか妙な歯ごたえが残ってしまい、あまり旨くないものなのです。
 小さくて、切り口が新鮮そうで、先っぽから緑色の皮が出ていないのがあれば、それです。それがあなたのたけのこです。ぬかを一袋、忘れずにいただいて帰りましょうね。たけのこにはぬかが付き物。伝統的八百屋さんならば、たけのこ1本につきもれなくぬかを一袋タダで付けてくれるはずですが、スーパーなんかではすぐ横に並べて「売って」ますね。そんなものを売るなんて、なぁ、、、、とは思うわけですが、なければ困るので、一緒に買ってきましょう。たけのこ1本あたり、大きめの手で一掴み、がぬかの量の目安です。

  • 大きな鍋に水を張る
  • たけのこの泥を洗い流す
  • 先っぽを斜めに切り落とす。けっこう力が要ります。怪我しないように。
  • 底を少し切り落としてから、底の周りを斜めに切り落とす。ちょうど面取りの要領で。
  • 先っぽから底に向けて、縦に1筋、包丁を入れる。ぐっと力を込めつつ、中のたけのこを傷つけないようにそうーっと。
  • たけのこを鍋に入れます
  • ぬかを鍋に入れます
  • 赤唐辛子(乾燥したものを丸ごと)を1本か2本、鍋に入れます
  • 火をつけます。最初は強火で、煮立ってきたら弱火に。
  • 40分ぐらい茹でたら、火をとめます
  • 鍋ごと一晩置きます。これを湯止めといいます
  • 起床!
  • 鍋からたけのこを取り出し、皮を剥きます
  • 先っぽの方の柔らかくて薄い皮の部分(姫皮)を取り分け、醤油をチョロっとたらしてつまみ食いします。旨いぞ〜
  • あらかた剥き終わったら、流水にさらしながら割り箸でゴシゴシこそげます
  • きれいな水に浸けて、冷蔵庫に入れておけば3日ぐらいはもちます。ボールは場所をとるから、冷蔵用のビニールパックなんかに入れておくといいんではないかな?