046:昭和三十年代の匂い
昭和三十年代の匂い (学研新書 30)
posted with amazlet at 08.09.08
おすすめ度の平均:
時間がゆっくり流れていた時代無批判な「過去憧憬本」ではない。ウンチク本でもない。微笑ましいほどの本
著者は、わたしよりちょっと年上。脱脂粉乳を飲んだ世代らしい。ちょうどわたしが小学校に入る2年ぐらい前まで脱脂粉乳が出てたらしいから、同じ昭和30年代生まれでも、下の世代からすると、脱脂粉乳体験の有無でものすごい断絶があるように感じる。だって、観て育ったアニメも違うし。だけど、この本に、学校のレモン石鹸のことが書いてあって、あ、なんだやっぱおんなじ世代なのか、って思った。脱脂粉乳を飲んだことがあるかないかなんてみみっちい区別が通用するほど、わたしたちはもう若くないのだ。世の中の大局から見れば、やっぱおんなじ世代なのだ。あのレモン石鹸、なんであんなに硬かったんだろう? ぜんぜん汚れなんか落ちないような気がしてたし、今から思うと、あれって添加物モリモリなんだけど、どうなの? でもこの本、30年代生まれ以外の人でも楽しく読めるのかしら?とちょっと心配にはなる。