016:先崎学の浮いたり沈んだり
先崎学の浮いたり沈んだり (文春文庫) | |
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今日は名人戦第4局2日目でした。郷田九段が勝ち、対戦成績はタイとなっていよいよ面白くなってきました。決着がつくまでは落ち着かなくてずっと名人戦サイトに入り浸り。さすがに仕事もしなけりゃなりませんから、どうしても今日でなければいけないことだけやって、心はずーっと名人戦。
この本は先崎さんが週刊文春で連載していたエッセイをまとめたもので、実はだいぶ前に読んであったのですが、今月の課題図書が全部終わるまではなかなかこういう100%趣味本を読んだぜ!なんていうエントリーはアップしにくいので書けないでおりました。
めっちゃ面白いです。将棋に興味がない人でも読めばきっと、なにこの世界!って俄然興味がわいてくるにちがいありません。時期的には先崎さんがA級から陥落したちょっと後までの分が収載されています。
解説をエッセイストの酒井順子さんが書いていらっしゃいます。酒井さんご自身も書いていましたが、正直、エッセイ書きが本業ではないはずの先崎さんの本文のほうが数段面白かったです。あーでも難を一つだけ言うなら、前半のほうの字数が少ないほうが毎回の構造がしっかりしていて巧いように思えました。後半少し、連載の枠が大きくなったのか、字数が増えておりまして、モノによってはちょっとだらっとした回も見受けられます。でもまぁ、そんな程度のことは、本業エッセイストだってしょっちゅうあることだし。あんまり巧いからド素人にこんなことを書かれてしまうですよ、先崎さん!
もっといっぱい読みたくなったので、また買ってくる。先崎指名買い。