020:僕の神経細胞
僕の神経細胞―パーキンソン病歴20年の元毎日新聞記者の手記 | |
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パーキンソン病をわずらって20年間、その間もずっと仕事を続けてきた元新聞記者のコラム。
パーキンソン病は罹患者が多いわりにあまり世間にその病態が知られていないような気がする。経過が長いのに、わりあい初期のうちから患者たちが外へ出なくなることが多いからではないだろうか。でもって、病院も、かかるとしたら神経内科というあまりなじみのない科だから。
この本は、病気の治療のこと、患者として体験してきたこといろいろとそれに対する感想や調べたことなどが、感情的にならずにきちんと書かれていて読みやすかった。日常生活を送る上で何がつらいのか、なぜつらいのかなどもよくわかる。当事者にとってはこうして社会生活を送ってきた人の手記を読むことで励まされることも多いだろうし、また、家族や医療者が読めば、患者を理解するのに役立つだろうと思う。