051:在宅人工呼吸器ポケットマニュアル

在宅人工呼吸器ポケットマニュアル
在宅人工呼吸器ポケットマニュアル
医歯薬出版 2009-08
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 女性の手でも片手で開けるぐらいの大きさと言ってわかってもらえるでしょうか。白衣ぐらいの大きなポケットがあればスポッと入るぐらいの大きさです。厚みもそれほどありません。ソフトカバーで開きやすく、ケアの場面で扱いやすい判型だと思います。この本はやはり、ケアの現場で使ってもらってこそ意味があると思うからわざわざこの本の扱いやすさについて書く意味があると思い、書きました。
 内容的には、実践で在宅人工呼吸器管理に携わってきた人たちが中心になって作った本であることが非常に大きな効果をもたらしています。なぜ呼吸器をつけるのか、という疑問に潜む倫理的な問題、法的な問題についても考察されています。現場で使うハウツー書にこうしたページがきちんと設けられているのは非常に珍しいと思いますが、こうして本になったものを見てみると、この問題については、あって当然なような気がしました。このことを考えるのはケアの現場においてもまったく自然の流れだろうと思います。そこに、こうして考える一助が用意されている。そうでなければ、イチからジュウまで役に立つハウツー本とはいえませんから、やはりこういうページが挿入されているのは当然、なんです。
 この本によれば、2001年の厚労省の調査で、在宅人工呼吸器装着患者は全国に推計2500人(気切)とのこと。今はもっと増えているのではないでしょうか。それでもまだ、医療施設のスタッフは医師も看護師も、在宅で呼吸器管理は無理だと決めつけているところが多いと聞きます。決めつけられて諦めさせられた命もたくさんあることを忘れてはなりません。この本には在宅人工呼吸器療養者の暮らしぶりも紹介されています。医療施設のスタッフはこういう本から実態をよく知り、その上で患者や家族に対して支持的な姿勢で臨んでもらいたいものだと切に願います。