歌よみの眼
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歌人・馬場あき子さんの随筆集。古今の短歌を読み解きながら感じ、考えたことを、さまざまな媒体で発表してきたものをまとめたもののようだ。
前半に配された、長めの随筆群が殊に味わい深く素晴らしかった。いにしえの日本人の魂のあり方を、ゆっくりと探っていく。馬場さんはあまりご自身の生身はさらけ出されないが(なんとなく、そこには「はしたない」という美意識が存するように感じられて好ましかった)、彼女の長い長い心の旅のあとをついていくような愉しさがあった。
卑近なことで言えば、この本には、わたしにとって目新しい言葉、いままで素通りしてきた言葉への新しい意味が登場し、一つひとつを覚えることがなにやら晴れがましくも感じられた。これからこの言葉をわたしのテーマに据えることにする。10代のころに覚えた古典への関心がまた、むくむくと呼び起こされたのもうれしかった。
一番覚えておきたい単語は「たまきはる」。とても気に入ったので、これからわたしのテーマに据えることにする。
(↑以上、メディアマーカーに書いたのをそのままコピペ)