026:生活環境主義でいこう!
生活環境主義でいこう!―琵琶湖に恋した知事 (岩波ジュニア新書 594) (岩波ジュニア新書 594)
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滋賀県知事の嘉田由紀子さんが、これまでの研究生活のことと、どのような思いをもって知事選に臨んだか、どんな社会を実現したいと考えているかを語った本。
農村社会学を専攻し、琵琶湖の人々の暮しを見守ってきた経験から嘉田さんが提唱しているのが「生活環境主義」。自然環境をただ単にそのまま保存しましょう、守りましょうっていうのとは違う。
琵琶湖に古くから住む人たちは、琵琶湖疏水を生活用水として使う。家の中に水を採り入れて、使った水をまた戻す。戻した水で汚染されないように、使っていい洗剤とか、コミュニティの中の決まりごとがある。みんなで環境を守るという意識が、コミュニティを作り維持していくことに寄与している。
前にNHKアーカイブかなんかで見たっけな。家の中の水を貯めておくところに、鯉を飼っていて、その鯉が水の安全性を教えてくれるんだ。あの映像を見たときのちょっとした感動を思い出した。