110:病の起源1 睡眠時無呼吸症/骨と皮膚の病/腰痛
NHKスペシャル病の起源〈1〉睡眠時無呼吸症/骨と皮膚の病/腰痛 (NHKスペシャル) | |
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進化医学(ダーウィン医学)というジャンルがある。人間がどのように進化してきたかという観点から、疾病などの発症機序や治療法を解明していこうという試みだ。
これはNHKスペシャルで放映した番組を書籍化したシリーズで、1巻目が睡眠時無呼吸症/骨と皮膚の病/腰痛。2巻目ももう出ていて、糖尿病とかを取り上げているらしい。2巻目のほうが個人的には興味があったりするんだけど、先月の課題図書は1巻目だったので、これを読みました。
石器が発明され、食が変わったことで顎の形が変わり、睡眠時無呼吸症にかかる可能性が生まれたという説明は、言われてみれば確かにそうかもしれず、これまでこのような発想法がなかったこと自体が何か不思議なくらい自然だ。食が変わったことはしかし、悪い影響ばかりではなく、顎、喉の形状と同時に舌の形状も変わり、人間は複雑な音声を発することができるようになった。
骨と皮膚では、紫外線とメラニンの関係。人類がアフリカで誕生してから1万年以上かけて大陸を移動していった過程と皮膚の色の関係などが書かれていて、で、紫外線に当たらないとビタミンDは参生できないから骨が脆くなるというお話。
腰痛は、二足歩行で骨の構造がどう変わったかという今までにも聞いたことのある話から始まり、つまり、歩く用にできているのだから座ってばかりいるのは不自然なのであり、だから腰痛になるのだ、腰が痛かったら歩け、という最新治療法の話に移る。
2巻目の糖尿病はいったいどんなお話なのか。番組を見逃したのが悔やまれた。