008:宇宙創成(上)
宇宙創成〈上〉 (新潮文庫) | |
Simon Singh 青木 薫 新潮社 2009-01-28 売り上げランキング : 3056 Amazonで詳しく見るby G-Tools |
ASIN:4102159746
超文系ですが、サイモン・シンは『フェルマーの最終定理』『暗号解読』と読んできました。「わからなくても面白い」ということが世の中にはあるものです。逆に、わかるがゆえにクサクサする物事というのも世の中には存在します。
基本、数式は理解できませんので飛ばします。飛ばしても話の筋はわかるというのがサイモン・シンの作品のいいところであります。
宇宙創成は、最新の宇宙理論にたどりつくまでの天文学史といった様相です。大学のころ、一般教養でとった「科学史」(長岡:駿台で数学の先生してたと思ったら、大学に入ってみたらここでも教えていたので驚いたものだ)の講義が意外にも大変エキサイティングで面白かったのを思い出しました。
この本は文系にもさくさく読めます。面白いです。一つの学問がさまざまなテクノロジーによって発展していく様子、いろんな性格の人が関わり合う人の綾で重要な理論が世に出たり出なかったりする様子。これ、当事者なら、そうおもしろがってばかりもいられない話だろうとは思うのですが、まったく他人事なので面白いです。
上巻は、地球の大きさをどうやって測るかというぐらいの古代の話からビッグバン・モデルの直前まで。