063:臨床瑣談 続
臨床瑣談 続 | |
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月刊「みすず」で不定期連載中の中井久夫先生の随筆をまとめた本。水色の表紙だった『臨床瑣談』の続巻です。ブックフェアに行ったとき,ちょうどこれが出た直後でみすず書房のブースで売っていたので即購入。ブックフェアの会場では1割か2割安くしている版元が多くてみすず書房もそうでした。なんかほかにも買って5000円を超してしまたら,オリジナルのエコバッグもくれました。
な〜んていうどうでもいい話をしてる場合じゃない。年末だ。実は忙しい。
読んだのは買ってすぐだったから,もうずいぶん経っている。中井久夫はわたしの精神安定剤であって,速効のカンフルだ。このときも,読んです〜っと鎮まった覚えがある。でも何が書いてあったのかは正直,禁煙の章以外ほとんど覚えてない。いずれまた,思い立てば読むんだから覚えていなくてもまあいいんだ。
禁煙のところでは,中井久夫自身が禁煙したときの体験談が書いてあるんだけども,二日目の夜がいちばんつらかったとあって,それが“嵐の中で大木に必死ですがりついているかのような”と書かれていたものだから,うーむ……と思ってしまって自分にはどうしても無理なような気がし,なかなか禁煙に踏み切れなくなってしまった。こういう副作用は,忠実な中井信者(わたしは信者ですからw)であるほどシンコク。な〜んていうどうでもいい言い訳はしてもしかたないのはわかっているので,わたしはもうすぐ禁煙をするでしょう,たぶん。
いま,読んだ本を取り出してみたら,1枚だけ付箋がついていた。さて,どんな箇所にわたしは付箋をしたのだろうか――おぉ,禁煙の章だ。題して「煙草との別れ,酒との別れ」。
・・・・いずれの方法にしても何十パーセントかは再発するというが,いちから始め直す力を持ちつづけることは,再発のたびに重症化してゆかないくらいのプラスになりうるだろう。再発のたびに同一効果をえるためにより強い圧力を患者に加えてしまうという袋小路に入る確率が下るということである。
(p.116)