認知症に非定型抗精神病薬を用いると

日経Med Waveより。

<2005.4.14 非定型抗精神病薬の適応外投与で死亡率が6〜7割上昇、FDAが警告>
 米国食品医薬品局(FDA)は4月11日、非定型抗精神病薬を適応外処方し、高齢者の行動障害に対して用いると死亡率が増加するという警告を発表した。今回警告の対象となったのは、オランザピン(商品名:ジプレキサ)、クエチアピン(同:セロクエル)、リスペリドン(同:リスパダール)、aripiprazole (同:Abilify )、 clozapine(同:Clozaril )、ziprasidone(同:Geodon )など。米国ではこれらの薬は、精神分裂病や躁病の治療薬として承認されているが、医師の判断で適応外の処方を行うこともある。
 FDAによると、同クラスの4種の薬を対象に行った17のプラセボ対照試験について分析したところ、痴呆症の高齢者でこれらの薬を服用した群では、プラセボ群に比べ、死亡率が約1.6〜1.7倍に上昇したという。
 FDAは今回、非定型抗精神病薬の製造元に対し、服用に関するリスクと、これらの薬が痴呆症高齢者の行動障害への治療薬としては承認を受けていない旨を 注意書きに加えるよう要請した。

 FDAのリリースはここ↓
http://www.fda.gov/bbs/topics/ANSWERS/2005/ANS01350.html