読書

『14歳の子を持つ親たちへ』

いやまあ、佐々木恭子たんが結婚したからといって、そう驚くこともないのかもしれないが、個人的には、東大卒の負け犬が毎朝テレビで葛藤とおフランス教養を秘めつつにこやかに笑う様子を確認しては、ほっと胸をなでおろしていた少数派秘めたるバリキャリ志…

中井久夫著作集 3巻

中井久夫著作集 精神医学の経験 3巻 社会・文化 1部 思春期・学校・社会 『思春期の精神病理と治療』への序文 1978年 思春期患者とその治療者 1978年 情緒障害児の「絵画療法」をめぐって 1977年 ある教育の帰結 1979年 精神科医からみた学校精神衛生 1981年…

中井久夫著作集 2巻

中井久夫著作集 精神医学の経験 2巻 治療 1部 分裂病などの精神療法 精神分裂病者への精神療法的接近 1974年 分裂病者における「焦慮」と「余裕」 1976年 妄想患者とのつき合いと折り合い してはいけないらしいことと許されるだろうことと 1979年 慢性分裂病…

中井久夫著作集 1巻

実はずいぶん前にこの本の各論文へのレビューを書いたのだが、その後でamazletでリンクを貼ろうと思ってページを飛んだら、本文もごっそりぶっ飛んでしまったのだった。根気のないワタクシは、それですっかりやる気を失い、ずーっと更新をサボっていた。てか…

『ライフ・レッスン』

エリザベス・キューブラー・ロスの遺作で、長く助手のように彼女の仕事を手伝ったデーヴィッド・ケスラーとの共著である。 死に直面した彼女が、今まで得てきた知見を、これから生きる人のために書いて残そうとしたものであり、誰のために、何をどう書きたい…

『老いる準備』

金曜日の午前中までにレビューを書くと約束してしまったのに、まだ半分しか読み終わってないっ(汗)。でもおもしろいっ! これ、おもしろいっ! 上野千鶴子さん、50歳代に入られて、なんというか、角がとれたというか、相手を説得するための言葉から、自分…

『分裂病/強迫症/精神病院 中井久夫共著論集』

敬愛する中井久夫氏、神戸大学退官時の共著論文集。 主に統合失調症への関心からこの本を手にとり、1本目の「精神分裂病の回復遷延例とその回復律速要因について」を興味深く読み、それでもうこの本を手にとった目的の8割は遂げた気がして、さて本棚へ置きに…

『病んだ家族、散乱した室内』

今日読み終わった本。もう眠いので、書評はまた今度。とりあえずは印象に残ったところを引用しておきます。 まるで前の職場の上司S氏のことが書かれているようで、思わず唸ったのが以下の部分。奴にここをコピーして送りつけて、感想を聞いてみたいものだ。 …

『ネグレクト』

著者の杉山春さんがここ数年、児童虐待をテーマに取材を進めているということは、文藝春秋のある編集者から聞いて知っていた。その編集者によれば、杉山さんは、現代の日本でなぜ児童虐待が増えているのかということを、歴史的背景までをもあわせて探ろうと…

『うつと自殺』

自殺者が年間3万人を超えて8年。表面的な理由として経済問題や雇用問題などが挙げられることが多いが、根底にはうつ病があるケースも少なくない。少なくないどころか、多い。 ということでこの本は、自殺の裏にあるうつ病について書いている。大雑把に要約し…

web「今日も生かされてます」

http://www.shinchosha.co.jp/tenkimi/essay/backnumber.html 先ごろ肝細胞がんで亡くなったプロサーファー、飯島夏樹さんの最期の日記。『天国で君に逢えたら』(天君)に続いて、3月22日に新潮社から本になって出るようですが、今日はこのサイトでバックナ…

『統合失調症あるいは精神分裂病』

まずはこの本のタイトルから説明する必要があるかもしれない。 2002年1月、日本精神神経学会は「精神分裂病」を「統合失調症」と名称変更することを決めた。名称変更に至った経緯には、「精神分裂病」という病名は偏見を助長しやすいということから、主に患…